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2級施工管理技術検定の「年2回化」が、先行実施で大きな効果

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若年層の建設業への入職を後押しする取り組みとして、施工管理技術検定における2級学科試験の「年2回化」が2017年度からスタートしています。
この度国土交通省がまとめた受験者数の推移から、先行的に年2回化した土木と建築の受験者数が大きな伸びを示していることが分かりました。
期待に見合う効果が発揮されたことで、18年度からの「年2回化」の拡大にも弾みがついています。

「学科のみ試験」の受験者数が大きな伸び

2級土木施工管理技術検定(種別「土木」)の17年度の受験者数は前年度比23.6%増の4万2679人、2級建築施工管理技術検定(種別「建築」)は5.5%増の3万3197人となりました。
全体の受験者数としても大きな伸びを示していますが、特に顕著な効果となって表れているのが「学科のみ試験」の受験者数の増加です。その「学科のみ試験」の受験者数は土木が前年度比75.7%増の1万2395人、建築は47.1%増の1万0803人でした。
「学科のみ試験」の受験者数が1万人の大台を突破するのは初めてのことです。
年2回となっているだけに重複してカウントされている部分はありますが、「学科のみ試験」(学科試験と実地試験を分離)を開始した2006年以降で過去最高を記録しました。
仮に合格率が今後も一定の水準をキープしていくとすれば、「学科のみ試験」を含めたこの受験者数の拡大は、そのまま合格者数の増加につながります。
それは受験機会の拡大を狙った「年2回化」による効果として延長線上に描かれている、資格取得の促進と建設産業への入職という効果となって表れることになるでしょう。
特に、初年度となる17年度から期待していた効果に見合うだけの受験者数が集まったことで「年2回化」の拡大にも弾みがつきそうです。

18年度は「年2回化」の対象を全種目に拡大

18年度は、先行的に実施した土木と建築以外にも「年2回化」の対象をし、施工管理技術者検定の全6種目(土木、建築、建設機械、電気工事、管工事、造園)で2級学科試験の「年2回化」に踏み切ります。

若年層の受験機会の拡大が狙い

2級学科試験の「年2回化」は、若年層の受験機会の拡大が狙いです。特に高校生にとっては、在学中の一層のチャレンジを促すものになるでしょう。
実際に、例年11月に試験が行われてきた建築を例にすれば、15年度まで高校3年の1回のみだった受験機会が、16年度の受験資格の緩和で高校2年と3年の計2回に拡大しています。これが年2回化によって、在学中のチャレンジ回数が最大で4回まで拡大します。
前期(6月)と後期(11月)の試験日程を踏まえると、仮に3年生が前期の学科試験に合格すれば、7月から解禁される就職活動で有利に働くことになります。
資格の取得が就職活動のインセンティブ(優遇措置)になる点からも、若年層の建設業への入職に大きな効果をもたらすことが期待されています。