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建設経済研究所による元請企業への調査結果が明らかに

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元請企業を対象とした、建設技能労働者の社会保険加入や休日拡大、下請企業への労務費の支払に関して、建設経済研究所が行った調査結果が発表されました。このアンケートは全国の資本金1億円以上の建設企業を対象に昨年11月から12月に掛けて行われたもので、建設経済研究所の「建設経済レポートNo.70」の中で、元請企業へのインタビューなどともに紹介されました。

民間工事における社会保険未加入企業排除の対応に遅れ

下請企業が社会保険未加入だった場合、選定しないと回答した企業の割合は、国土交通省発注の工事においては95.3%、その他の国発注の工事で91%、国以外の公共工事で85.2%と大多数を占める結果となりました。
その一方、民間工事においては、下請企業が社会保険未加入だった場合に選定しないと回答した企業は全体の53%にと半数程度にとどまり、40.6%の企業が、加入を促進しつつも未加入でも選定すると回答しました。
民間工事での社会保険未加入企業の排除が公共工事に比べ遅れているという実態が浮き彫りとなる結果となりました。
また社会保険加入促進に伴う建設技能労働者の「社員化の動きがある」と回答した企業は全体の34.1%、「社員化の動きはない」と回答した企業は30.1%、「分からない」と答えた企業は35.8%と、それぞれの回答の割合がほぼ三分される結果となりました。

週2日閉所対策は日給引き上げで対応が6割に

この調査では、自社が元請である建設現場において、週2日閉所を実施した場合の課題についても調査が行われ、「従来の工期での施工の場合に工程がタイトになってしまうこと」「雨天等により工期が足りなくなる可能性があること」「従来よりも工期が伸びることによるコスト増」「日給の技能労働者の収入減」といった回答が多く見られました。
その中でも、「日給の技能労働者の収入減」を課題に挙げた企業の対応方法として、「日給を上げる」という回答が最も多く、続いて「社員化(直接雇用)による月給制の促進」「建設技能労働者に週休日数を選択させる」といった回答が上げられました。
しかしその一方で、「分からない」もしくは「特に対応しない」などと回答する企業もみられ、企業間での温度差があるということも明らかになりました。

6割の企業が公共・民間問わず公共工事設計労務単価以上の引き上げを実施

下請企業への労務費の支払いについては、国土交通省発注、国土交通省以外の国発注工事、国以外の公共工事、民間工事のいずれの場合も6割程度の企業が、公共工事設計労務単価と同水準もしくは上回る水準の引き上げを行ったと回答しました。
さらに労務単価の引き上げを行ったと回答した企業のうち28.3%が、下請代金の支払いが実際に技能労働者の賃金上昇に反映されていることを把握していると答えました。