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受注者に適正契約の責務が求められる制度改正

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国土交通省の建設産業政策会議が「10年後の建設産業が、現場力を維持しながら生産性を高める」という目的意識をもってスタートしました。
4/18に法制度・許可ワーキンググループに基本的な考え方案が提示され、建設業法の改正など関連制度の見直しが注目されはじめています。

人口減少・高齢化という担い手不足への懸念に対する対応と、建設業法の目的である適正な施工の確保という、2点の両立が鍵になっています。
基本となっている請負契約や、受発注者間の規律という契約関係、許可制度・建設就業者関連制度というそれぞれのテーマに沿って、10年後の建設業が目指すべき姿や、これからの産業の制作に求められる点を基本的な方向性としてまとめられました。

建設生産システムにおける契約関係を、以下の3つのジャンルに整理

・発注者と受注者(元請)、もしくは受注者(元請)と下請の企業における契約といったような
 現行建設業法の適用範囲となっている請負契約
・発注者とCMR(コンストラクションマネージャー)が結ぶ請負以外の委託契約
・工事の実施に関して受注者が結ぶ工業製品の売買契約

受注者に対する規律として、以下のような責務で契約が締結されるよう規定

・適正な工期
・適正な請負代金

不適切な請負契約に対し勧告制度をとり、実効性を担保します。

「働き方改革」の推進に

工期や代金のダンピング受注の禁止を建設業法に盛り込み、長時間労働の是正などの働き方改革の推進につなげようとしています。
建設工事の適正な施工の確保を図るため、不良不適格業者の排除を念頭に置いた許可制度も見直されることとなります。

担い手の確保を意識した制度設計

労働力人口の減少を見据えた従事者の働き方・供給力の維持を目的にした生産性向上がクローズアップされている中で、担い手の確保という最重要課題を意識した制度設計が見込まれています。

許可要件に社会保険等の加入も

許可に関する取扱い強化として、社会保険等への取り組み状況を要件として付加するなど、許可制度の中で労働政策・産業政策を連動させることも視野に入れられています。

技能労働者の制度的な位置付けについて

技能労働者の確保・育成を念頭に、技能労働者や、技能労働者を雇用する建設会社に対する成句、施工体制台帳における登録基幹技能者の位置づけや、技能労働者に求められる技能の明確化などを検討し、現行の建設業法で明確な位置づけがなされていない技能労働者に制度的な位置づけも行われます。

時間軸を意識した制度改正への対応

一連の制度改正は、昨今の建設を取り巻く状況の変化、関係者間での合意形成や、その対応に要する時間的な制約 - 直ちに対応すべき事項・中長期的な課題として対応すべき事項と、時間的な制約を考慮しながら対応が図られます。