未加入対策強化が伺える、建設業フォローアップダイヤル対応状況
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建設業界における社会保険制度はまだまだ整備されていないのが現状。
根強い問題を解決するための対策強化が、当事者たちのサポートを行うツールの対応状況からも伺い知ることができます。
相談件数は41件、多くが「社会保険未加入対策」に関する相談内容
「国土交通省が、建設業に関するさまざまな声を集めるツール「建設業フォローアップ相談ダイヤル」における、
2016年度第2四半期(7月~9月)の対応状況をまとめました。
3ヶ月間の相談件数は41件にのぼり、相談内容は第1四半期に引き続いて「社会保険未加入対策」に関するものが増加している点が特徴とのことです。
具体的な内訳としては、内4件が「予定価格の適切な設定」や「歩切りの根絶」などといった品確法の運用市内に関するもの、内15件が「社会保険未加入対策」に関するもの、内18件が「建設業法全般」に関するものとなっています。
建設業者からの相談は34件と最多
相談者の属性別で見ると、建設業者からの相談は内34件と最多となっており、地方公共団体からの相談も1件あったとのこと。
具体的な相談内容としては、「1次下請けの企業が2次下請けの作業員名簿を取りまとめるにあたり、個人情報保護の観点も含めてどの程度まで保険加入状況を確認するべきか」といった内容や、「上請け業者に法定福利費を内訳明示した見積書を提出したところ、金額交渉の場において材料費など他の部分でほぼ同額の値引きをするよう指摘された」というような内容でした。
これらの相談に対し、特に後者の相談に対しては「建設業法第19条の3に違反するおそれがある」という旨を回答したそうです。
これまで拾われなかった声を取り上げ、現状を把握することができる
相談ダイヤルは発注者に直接伝えにくいこと、建設企業が現場で直面している課題や実態を把握することが狙いですが、相談者側にとっても、自らでは調べにくい問題やケースについての解決サポートを得ることができるのがメリットです。
さらに相談者の意向次第ではありますが、対象の発注者に対しての情報提供、改善の働きかけなどを行ってくれる場合も。
社会保険未加入者の対策は、ゼネコン・サブコンのみならずすべての企業ならびに労働者の取り組みが再重要です。小さなことでも現場の声を届け、現状をきちんと把握してもらうことも重要です。
トラブルや疑問を抱えておられる方には、積極的な利用をおすすめいたします。
国土交通省 - 建設業フォローアップ相談ダイヤル
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_tk1_000058.html