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建設キャリアアップ新利用料金10月1日から!

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2段階登録方式は来年度スタート

国土交通省、建設業団体などで構成する建設キャリアアップシステム運営協議会は9月8日の総会で、建設キャリアアップシステムの利用料金改定を決定し、新料金は10月1日から適用が開始されました。
新規加入にブレーキがかからないよう登録料の値上げ幅を抑えつつ、現場利用料でコストをカバーする体系に改められました。料金改定とあわせて、技能者・事業者登録とカードタッチ数の総数について目標数値を設定し、各団体が利用促進のための取り組みを行うことで合意しています。

若者にキャリアパスと給与の見通しを示すことが重要!

ダンピング・安値競争が起こらない業界体質に!

会議の冒頭にあいさつした国交省の青木由行不動産・建設経済局長は、「今後さらに、若年労働者が減少してくることを踏まえると、技能や経験に応じて給与を引き上げるスピードを緩めず、業界として若者にキャリアパスと給与の見通しを示し、ダンピング・安値競争が起こらない業界体質にしていくことが重要だ。そのために建設キャリアアップシステム今後の建設業に不可欠の制度インフラと考える」と意義を改めて強調しました。
「この施策が未来の建設業界を担う若者のために業界の総力を挙げて力強く前に進むよう実りある審議をお願いする」と呼び掛けました。

見直し後の料金体系

建設キャリアアップシステムの運用に必要な料金は、以下の4つ。
技能者が支払う料金
・ 技能者登録料
事業者が支払う料金
① 事業者登録料
② 管理者ID利用料
③ 現場利用料

技能者登録料(建設キャリアアップシステムを利用する技能者が負担する料金)

◆技能者登録料

申請方法 令和3年3月31日まで 令和3年4月1日以降
インターネット 2,500円 簡略型 2,500円
詳細型 4,900円
郵送・窓口 3,500円 停止

申請時60歳以上の方は令和5年(2023年)3月末まで、インターネット申請料が2,000円に割引。
※紛失・破損・券面書換が必要な場合は、実費(1,000円)にて再発行。

◆有効期間

一般 最大10年(発行日から発行9年経過後最初の誕生日まで)
申請時60歳以上 最大15年(発行日から発行14年経過後最初の誕生日まで)
本人書類未提出者(注1) 最大3年(発行日から発行2年経過後最初の誕生日まで)

(注1)運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどが提示できない場合

事業者登録料(建設キャリアアップシステムを運用する事業者側が支払う登録料金。)

◆事業者登録料
資本金別に料金は異なる。

資本金 令和2年9月30日まで 令和2年10月1日以降
一人親方 無料 無料
500万円未満 3,000円 6,000円
500万円以上1,000万円未満 6,000円 12,000円
1,000万円以上2,000万円未満 12,000円 24,000円
2,000万円以上5,000万円未満 24,000円 48,000円
5,000万円以上1億円未満 30,000円 60,000円
1億円以上3億円未満 60,000円 120,000円
3億円以上10億円未満 120,000円 240,000円
10億円以上50億円未満 240,000円 480,000円
50億円以上100億円未満 300,000円 600,000円
100億円以上500億円未満 600,000円 1,200,000円
500億円以上 1,200,000円 2,400,000円

◆有効期間
登録の有効期限は5年間で、登録が完了した日から5年後の登録月末まで有効となります。

管理者ID利用料

建設キャリアアップシステムにおいて、現場管理を行うするために 必要となる管理者ID の利用料金。
毎年支払いが必要。
◆管理者ID登録料

単位 令和2年9月30日まで 令和2年10月1日以降
1ID当たり 2,400円 11,400円

※現場管理者として登録されたIDについては管理者ID利用料は不要です。
◆有効期間
取得・更新日から1 年後の取得日の属する月末まで。

現場利用料

建設キャリアアップシステムを利用するための料金。
技能者の就業履歴を登録する際に必要な料金となり、技能者の人数・登録日数に対して課金されます。
◆現場利用料

単位 令和2年9月30日まで 令和2年10月1日以降
1人・日・現場 3円 10円

例)
10人の技能者が20日間就業した場合 → 10人×20日間×3円=600円
1人が同一現場・同日に2回入場した場合 → 1人×3円=3円
1人が別現場・同日に2回入場 した場合 → 1人×2現場×3円=6円

コスト削減のための取り組み

10年間で現在より70億円を削減を目指します。

  • インターネット申請と郵送・窓口申請でそれぞれ受け付けしていました、コスト削減の観点からインターネット申請に一本化する方針です。
  • コスト増加の一因となっていたコールセンターの廃止、電子メールでの問い合わせ対応に特化。
  • 21年度からは2段階登録方式を導入し、技能者登録の審査の合理化を図る。

技能者・事業者登録とカードタッチ数の拡大のため、さらなる取り組み

国交省と各団体、建設キャリアアップシステムの運営主体である建設業振興基金は、技能者・事業者登録とカードタッチ数の拡大のため、さらなる取り組みを推進することを申し合わせました。
取り組みを具体化するために意思決定体制を見直します。具体的には・・・

  • 運営委員会を当面、四半期に1度開催する。
  • 運営委員会で登録・現場タッチ数の実績、収支状況のフォローアップやさらなる普及促進のための手続きの簡素化、利便性向上などについて議論する。
  • 年度途中の追加開発を含む支出は運営委員会で是非や内容の承認を求める。
  • 運営委員会では、総数の目標数値とあわせて、フォローアップでの各職種などセグメントごとの状況の見える化の具体的な手法の検討をあわせて行う。
  • 設定する目標とその目標に近づけるためのアプローチの双方を重視する
  • 下記について検討を進める
    • 郵送申請廃止に伴う各都道府県建設業協会窓口の登録支援業務のあり方
    • 上位業者が施工体制登録していないケールでの下位業者に所属する技能者が就労履歴を蓄積するための運用改善
    • 現場利用料の一括支払い方式
    • レベルアップ時の情報の真正性確保など
    • (参考資料「建通新聞 8月27日」、一般財団法人建設業振興基金 ホームページ、国土交通省ホームページ)