建設キャリアアップシステム現場で下請け業者に要請
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建設キャリアアップシステム(CCUS)推進方策
日本建設業連合会(宮本洋一会長)は、建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及に向けた新たな推進方策をまとめました。事業者・技能者登録、カードタッチの推進・徹底に関する要請を現場内で展開するとしています。
会員企業の現場社員から1次下請業者、そこから2次、3次下請業者といった数珠つなぎの形で周知を図っていきます。下請けの次数を問わず、建設技能者一人ひとりにCCUSの活用行動を直接働き掛けることで、日建連が3月に決定した新たな数値目標と、CCUSの早期標準化の達成を目指すとしています。
数値目標達成と標準化推進
【協力会ルート】と【現場ルート】の取り組み
新たな推進方策では「協力会、現場の2つのルートを使って、新たな数値目標に基づく下請業者の事業者・技術者登録、カードタッチ率の向上を要請し、CCUSの浸透を加速させる」としています。各ルートとも定期的に登録、タッチ率を把握します。
【協力会ルート】
従来と同様に、会員企業側が安全大会を始めとする協力会の会合を活用して要請事項を説明。その上で、協力会社が2次以下の下請業者にそれを伝える。
【現場ルート】
新たな取り組みとなる現場ルートは、会員企業の現場社員から1次下請業者、1次から2次、2次から3次という流れで要請事項を共有する。
それぞれの会社の全社的体制を強化
新たな目標の社内・現場共有、自社の現場登録、カードリーダーの設置・稼働状況の把握、徹底に取り組むとしています。
具体的には・・・
- 建退共とCCUSとの連携を活かし、官民工事で確実な支払いを進める。建退共の完全支払いに向け、会員企業ごとの実行計画を2021年度内に作成する。
- 公共工事のCCUS要件化を推進するため、発注、契約上の条件を達成できる十分な準備の下で積極的に入札に参加する。推進方策などの適切なフォローアップも実施する。
新たな数値目標
数値目標は、国土交通省や建設業団体などで決定した全体目標の「CCUSの23年度黒字化(単年度)」の達成を前提とし、その指標となる低位推計(23年度の技能者登録数130万人、事業者登録数15万社、タッチ数6000万回)がベースとなります。
「最低限達成すべき数値目標」と「上乗せして目指す数値目標」の2種類の数値目標を掲げています。
【最低限の数値目標】
- 技能者登録率(作業員名簿に記載された技能者のCCUSの登録割合):41%(23年度時点・以下同)
- 事業者登録率(施工体系図に記載された事業者のCCUSの登録割合):79%
- カードタッチ数:建設事業に占める日建連会員の完工高に照らし合わせて算出。
その結果として、完工高10億円当たり年間1356回を目指す。
20年度は163回だったため、8倍以上増加させる。
タッチ数は、建設事業に占める日建連会員の完工高に照らし合わせて算出。その結果として、完工高10億円当たり年間1356回を目指す。20年度は163回だったため、8倍以上増加させる。
【上乗せして目指す数値目標】
- 技能者登録率:79%
- 事業者登録率:84%
- カードタッチ数:完工高10億円当たり 年間2033回
日建連CCUS推進本部の目標
日建連CCUS推進本部の目標は、
- 技能者登録率:100%
- 事業者登録率:100%
- カードタッチ数:完工高10億円当たりの単月タッチ数が前年同月のトップランナー(15社のうち、タッチ数がもっとも多かった企業)の5割もしくは、全体目標のタッチ数(2033回)の高い方を最低ラインとする。/li>
(参考資料 日刊建設新聞、日刊建設工業新聞 、国土交通省HP、 一般財団法人建設業情報センターHP)