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建設業経理検定試験の出題範囲見直しを検討

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建設業振興基金が2018年に設置した「建設業経理検定制度に関する懇談会」(座長・安藤英義専修大大学院商学研究科教授)は、試験の出題範囲の見直しなどの制度改善を盛り込んだ提言書をまとめました。
登録経理講習の普及に向けては、eラーニングなどの導入による継続教育の充実を図るとともに、建設業経理士と登録建設業経理士の差別化や登録経理講習の義務化の検討を求めました。
同基金は提言書の内容を基に、制度改善に着手します。
1981年の資格制度創設時から建設企業会計を取り巻く環境の変化や、AI(人口知能)を含めたICTの進展が予想される中で、より時代のニーズに合った資格のあり方の検討を目的に懇談会を設置し、建設業経理士と建設業経理事務士に求められる知識や役割を整理した上で、改善に必要な取り組みを提言書としてまとめました。
建設業経理検定試験に関しては、総合的な観点からの各級の出題範囲の見直しの検討を提言しました。
例えば、1級の出題範囲であるリース取引会計や税効果会計、連結会計、JV会計は、企業の実務上一般的になっていることを理由に2級に繰り下げて良いと判断されました。
試験範囲の見直しは、試験委員会での検討や解説書の執筆、周知などにかかる期間を考慮し、最短でも2022年度以降になる見通しです。

課題の改善に向けて

登録経理講習の普及促進に向けては、e-ラーニングの導入などウェブ環境の構築を求めました。
現在、登録経理講習は主要都市で開催されていることから、主要都市以外に居住する受講者の負担が大きいことが現状です。
地理的な要因による課題を解消するため、講習会場に行かないと受講できないという環境は改善する必要があると判断され、ウェブ環境の構築が求められています。
受講環境の改善を図るとともに、現状、経営事項審査で建設業経理士と同等に扱われている登録建設業経理士について、両者の差別化あるいは登録経理講習の義務化を検討する必要があるとも指摘しています。
今後の資格取得者の確保に向けては、都道府県の建設業協会との連携強化を提案しました。
また、有資格者の過半数が女性であることを踏まえ、女性部会を設けている建設業協会と連携して有資格者を増やしていくことが有効であるとし、女性の有資格者が企業内でどのような業務に従事しているかの実態調査の実施を推奨しました。

建設産業の担い手確保に向けて

建設産業の担い手確保の面からは、工業高校に対する特別研修(4級・3級)を重視します。
在学中の資格取得により、建設業界への就職につながった事例もあることから、研修を通じて工業高校などの生徒への資格取得を支援すべきとしました。
また一方で、採用する建設企業側が資格制度を知らないケースもあったため、企業に対する周知が今後の課題として挙げられています。