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建設キャリアアップシステムへの取り組み状況を国交省に報告

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日本建設業連合会の山内隆司会長は、2019年4月26日に開いた定時総会後の会見で、建設キャリアアップシステムについて、「会員各社の取り組み状況を、国土交通省にも報告することで意識を高めていきたい」とし、
「われわれの本気度を国交省にも理解してもらう。そのくらいの意気込みでやらなければならない」と、普及・推進に向けた取り組みの加速に力を込めました。
制度の徹底・拡充に向けて将来的には、「ある程度行きわたったところで、国交省の直轄工事で義務付けることをお願いする必要も出てくると思っている」とし、「お願いできるようなところまで普及の輪を広げられるよう努力していきたい」と意気込みました。

国交省に実名で報告する可能性も

東京都千代田区のホテルニューオータニで開かれた会見で山内会長は、建設キャリアアップシステムについて、
「建設業の構造改革、生産性向上を進める上で不可欠な基幹インフラであり、当会のロードマップに沿って、より積極的に取り組みを加速させ、特に運用初期段階の対応強化に注力したい」と力を込めました。
日建連は2017年12月に策定した「建設キャリアアップシステムの普及・推進に関する推進方策(ロードマップ)」の前期(18年4月-19年9月)目標としている、50万人の技能者登録、売上高ベースの現場登録率60%以上などの達成に向けた活動を展開しています。
前期目標について山内会長は、「正直に言って、その数字は簡単にはいかないと思っている。技能者登録は当初思っていたようなスタートダッシュが切れていないので、協力会社組織で申請が不得意な技能者を手助けするなどして進展を図っていきたい」としました。
会員企業の状況報告については、「国交省は建設キャリアアップシステム普及のために役所として協力できることは何でもやると言ってくれている。その言葉に甘えるだけでなく、自らの努力で周知徹底を図り、われわれの本気度を国交省にも理解してもらう」との考えを示しました。
国交省への報告内容については、「理事会の了解をとりながらやっていく」とした上で、「少なくとも、どの会社が一番熱心にやっているのか、熱心でないかは分かると思う。そのくらいの意気込みでやらないといけない」と力を込めました。
発言は、国交省に対し取り組み内容を実名で報告する可能性も示唆した形です。

特定技能外国の受け入れについても言及

押味至一副会長・建築本部長は、「職人にカードを使ってもらうには、われわれが真剣だということを伝えなければならない。いい加減なデータではカードをつくらないというのが各社の思いであり、多少の時間がかかることは最初から分かって取り組んでいる」とし、個人情報の登録には時間をかけざるを得ないとの考えを示しました。
また、特定技能外国人の受け入れについて山内会長は、「優秀な外国人材に日本の建設業を選んでいただき、建設業界の受け入れ体制が他産業のモデルケースとなるよう、今後も建設技能人材機構の活動に全面的に協力していく」としました。
押味副会長・建設本部長は「1期目には品質問題が社会問題になった。徹底的に早めに解決していくことが建設本部の大きな仕事、テーマだと思っている。一つひとつ丁寧に対応して信頼を取り戻していきたい」と2期目の抱負を語っています。
清水琢三副会長・土木本部長代行は、定時総会後の翌月に行われた国交省地方局整備局などとの意見交換会について、「今年も引き続き、われわれの喫緊の課題である担い手確保、魅力ある建設業に向けた働き方改革と生産性向上を2本柱に意見交換していきたい。新たな一歩を踏み出す試金石になるとおもっている」とし、週休2日実現や現場の生産性を高める諸施策について、活発に議論する考えを示していました。