経審対応
4点あります!経営事項審査評点アップのポイント
Point1 完成工事高評点 (X1) と経営規模評点評点(X2) を上げるには?
X1とX2は、完成工事高や自己資本額などが審査されます。
完成工事高は、受注額によって決まってしまうので、この項目は、経営事項審査前の対策だけで高めることが若干難しいと言えます。
ただ、何もできないか?というと、そういうわけではありません。
例えば、「”工事進行基準”を用いることで、完成工事高を上乗せできる」という方法があります。
“工事進行基準”を用いて、X点を上げる方法
一般的に、完成工事高は、工事が完了した段階で計上します。
例えば、3月が決算月の場合、1月に3000万円の工事を受注して、4月に完成したら、その売上(3000万円)は今期の完成工事高とならず、翌期分として計上しますよね。
しかし、工事進行基準を用いると、「工事の進み具合に応じて、完成前でも、少しずつ売上計上できる」ようになるのです。
例えば、1月に3000万円の工事を受注した場合、工事の進み具合に応じて、
当期に2000万
翌期に1000万
のように、分割して計上できる、ということです。
こうすることで、3月が決算だとしても、2000万円分を決算に含めることができます。
(”工事進行基準”を用いる際には、税理士さんへの相談が必要になります)
こういった方法を用いることで、完成工事高を少しでも上乗せできれば、X1の点数を上げることができるのです。
Point2 経営状況評点 (Y点) を上げるには?
Y点は、御社の収益性や安定性などが審査されます。
このY点を上げるには、
・支払利息を減らす(短期借入金の返済等)
・正確な積算、実行予算の作成、現場での発注管理を徹底して利益を確保する
・代表者からの借入金を資本金に組入れる
・工事進行基準の導入等で未成工事受入金を減らす
・リースを活用し、固定資産の借入購入を減らす
・増資する(資本金を増やす)
といった対策を行うことで、Y点を上げることができます。
しかし、増資したりすると、税金にも関わってくるので、税理士さんと相談しながら進めていく必要があります。
Point3 技術力評点 (Z点) を上げるには?
Z点は、技術力が審査されます。
例えば、「技術職員が何人いるか?」などが審査対象になります。
このZ点を上げるには、例えば
・資格を持った技術職員を新たに雇う
・評点を上げたい業種に、点数を適切に振り分ける
などの対策を行うことで、Z点を上げることができます。
Point4 社会性等評点 (W点) を上げるには?
W点は、社会的貢献度などが審査されます。
例えば、「地域貢献活動を行っているか?」「営業年数はどれくらいか?」「事故がないか?」などが審査対象になります。
このW点を上げるには、例えば
・社会保険等の未加入をなくす
・建設業退職金共済に加入する
・社内の退職金規定を作る
・労災保険の上乗せ保険に加入する
・自治体と「防災協定」を結び、地域の防災に協力する
などの対策を行うと、W点を上げることができます。
また、もし御社が「個人事業から法人化した」のであれば、法人化する前の個人事業の年数も、手続きを行うことで、営業年数に含めることができます。
以上のように、上記の4つの評点それぞれについて、評点を上げるためにすべきことが異なってきます。
そのため、御社の状況に合わせて、上記の4つの評点のうち、どれをアップさせられるか?を見極め、その評点を上げる対策を行うことが必要 なのです。
そして、評点が上がれば、請負額の大きな公共事業の入札に参加できるようになる、元請けからの信頼度も上がる、ということなのです。
しかし、上記の4つのうち、
・どの評点がアップできる余地があるのか?
・各評点を上げるために、何をすればいいのか?
を、あなた自身で見極めるのは、とても難しいですよね。
そこで、経験豊富な牧江行政書士事務所にぜひお任せ下さい。