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賃上げ企業の落札有利に 政府調達、来年度から

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賃上げ企業の落札有利に

政府が来年4月以降に実施する物品調達や公共工事などで、賃上げを約束した企業が落札しやすくする新制度の詳細が12月26日に判明しました。
入札価格だけではなく環境保全など応札企業の技術も加味した「総合評価落札方式」を使い、賃上げ表明した企業の入札評価点数を5~10%程度引き上げます。
「新しい資本主義」を掲げる岸田文雄政権は、賃上げを分配政策の柱に位置付けて経済界にも積極的な対応を求めています。政府調達でも企業の一層の取り組みを促しています。

賃上げ促進の「アメとムチ」

財務省が12月17日付で各省庁に通知しています。来年4月1日以降の契約から、総合評価落札方式で行われるすべての調達が対象となります。
前年か前年度の1年間と比較して、大企業で「3%以上」、中小企業で「1.5%以上」の賃上げを実施することを従業員に表明した場合、入札評価点数を引き上げます。
引き上げ幅は調達案件の特性を考慮し各省庁が判断しますが、財務省は5~10%程度を想定割合として示しました。

  • 優遇を希望する企業は入札にあたり、会社と労働組合など従業員のそれぞれの代表が署名した「賃金引き上げ計画の表明書」を提出します。
  • 翌年には企業が税務署に提出する「法人事業概況説明書」などから、実際に賃上げが行われたか確認も行います。
  • 基準に達していなかった場合、その後の1年間の入札で、大幅に減点するペナルティーの仕組みも設けています。

政府調達を政策目標達成の動機付けとして活用する取り組みは広がっており、これまでも女性活躍の推進や、環境への配慮などで入札評価点数の引き上げなどが行われてきました。政府の「新しい資本主義現実会議」が11月に行った緊急提言の中でも、賃上げを行う企業から優先して調達する手法を検討するよう求めていました。

総合評価落札方式

 入札価格に加え提案技術など内容も総合的に評価されます。
最も安い入札価格で落札者を選ぶ「一般競争入札」に比べ、維持管理費や騒音、省資源対策なども評価対象に加え点数化されます。
品質維持とともに「より一層公正で公明な入札・契約を求めるニーズ」(国土交通省資料から)に対応すると発表されています。
入札価格が競合他社と同額や高い場合でも、評価点数が高ければ、競り勝ったり逆転落札できます。

 

(参考資料 日刊建設新聞、日刊建設工業新聞 、産経新聞、朝日新聞、国土交通省HP、 一般財団法人建設業情報センターHP)